ぱちん!
第一章 幼馴染みから
Story*01 告白
新学期。私、佐々木楓(ささきかえで)は高校2年生になった。
今日はクラス替え、始業式、入学式の準備などをやり、午前中で学校は終わった。
早く終わったからと友達にカラオケに誘われたけど、今夜は大事な用事があるからと断った。
…そう、今夜は大好きな人が私に話があると家にやってくるの…!
「…しかも両親の前で話したいなんて……」
帰宅した後、昨日届いたメールを読み返しながら、部屋にこもって一人興奮していた。
私の大好きな人とは、お隣の家に住む、6つ年上の碕中秀(さきなかすぐる)さん。
頭が良くて、受験の時はよく勉強を見てくれた。時々意地悪だけど、優しい人。
そんな憧れの秀さんから、真剣な話があるって……。
内容が気になるのもあるけど、最近忙しいみたいで全然会えなかったから、久しぶりに会えることもあって、ドキドキわくわくしていた。
そうして時は過ぎ、約束の19時に家のインターホンが鳴り響いた。