ぱちん!

私は悪いことはしていない、だから謝らずに席に着いた。

その直後に本鈴が鳴り、田中先生は教壇に立った。


「この時間は、委員会を決めたいと思います。佐々木さんは応援委員会でいいわよね」


決定!?


「…先生。それ、私がやりたいです」


驚いて言葉も出ずにいると、ゆきちゃんが発言をした。

ゆきちゃん……まさか私を庇って…?保健委員や図書委員を好んでやっていたのに…。


「あらそう?じゃあ代議委員で」


いや、だから何で!?
誰もやりたがらなさそうなものを私に?!


「田中先生!代議は俺がやります!」


次に発言したのは、瀬戸。

こいつは……希望だね。


「じゃ、佐々木さんは代議副に決まりね」

「……ハイ」


瀬戸に庇ってもらったと勘違いしたのか、先生の嫉妬の目が怖かった。

本気で怖かった…!


「ちなみに、代議委員の顧問は私だから……しっかりやってもらうわよ…?」



田中先生、彼は暴君だ。
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