ぱちん!
瀬戸は興味なさ気に先生の話を聞き、その後は何事もなく委員会は終わった。
「あ、佐々木さん!この資料、職員室の私の机に置いてきてちょうだい」
「え」
「瀬戸くん!早速なんだけどー」
資料押し付けて逃げた…!
反論する気にもなれず、仕方なく私は職員室に向かった。
───
──
「失礼しまーす。2年B組の佐々木です。田中先生の用事で来ましたー」
「いらっしゃい」
「うわあ!」
ガラッと戸を開けて職員室の中に入ったら、ひょこっと秀さんが現れた。
中を見渡すと、まだ委員会が終わっていないようで、秀さん以外の先生は居なかった。
「ごめん、驚かせるつもり……だった」
「だったんですか!」
驚いたのもあるけど、別の意味で胸がドキドキし始めた。
「そうだ、田中先生の机ってどこですか?これを置くように頼まれたんですけど…」
「ああ、あそこだよ」
「ありがとうございます」
よく見れば、可愛らしいぬいぐるみが沢山飾られていた。
これは分かりやすい…。