ぱちん!
「痛い…」
「大丈夫?」
私の次に身長の測定を終えたゆきちゃんが、私の頭を撫でてくれた。
「ま、まぁでも測定はちゃんとしてくれたからね…」
「そう?……あ、碕中先生」
「え?!」
今まで気付かなかったけど、座高の担当は秀さんだった。
「やっぱり人気みたいね」
「うう…」
女の子たちが頬を赤らめて話している。
秀さんは愛想がいいから、にこにこと対応している。
あああ、ダメだよ、そんな事ばかりしていたらファンが増えちゃうから!
モヤモヤとしながらも、ゆきちゃんの順番が来て、あっという間に私の番になった。
台に座り、ドキドキしながらカードを手渡した。
「じゃあ計るねー」
「お願いします」
背筋を伸ばして静止していると、田中先生の時とは違って、優しくコツンと頭に当てられた。
「…あれ?」