キミが翔ける道
頷きながら瑞希は一番近いサッカー部を見ていた。



私もサッカー部を見ていた。




「あ…高梨くん。」




「だね。」




休憩に入ったのか、私たちのいる位置の下に来たクラスメートの高梨淮翔(たかなしかいと)くん。




すると、瑞希の名前を呼ぶ声が聞こえたのか、彼が顔を上げた。



バチッと音がしそうなほど目が合う。

だが、すぐ彼から逸らされてしまった。




ドキッとした、私がバカだった…。




その後彼を見続けていると、彼はマネージャーの子に話し掛けられて何か言葉を交わしている。



それを見て苛立ちを覚える私の胸の中。


< 2 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop