キミが翔ける道
タンタンタンと私の手を引いて階段を降りていく高梨くんの背を見る。




部活…いいのかな?




って、考えてしまう。

それに伴い、“忘れ物は?”とか“机倒したままだ”とか…考えれば考えるほど様々なことが頭に浮かぶ。



なのに…時々、意識してしまって…胸が高鳴るのは…




繋がれた手のせい―…




「…ここで、聞いていい?」




「…何を?」




タンッと降りたところは踊り場という階と階の間にある広い場所。




放課後だから、誰も通らない…なんて、限らない…少なからず、私と由伊の喧嘩を見ていた皆がまだ教室にいる。



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