幸せの残量─世界と君を天秤に─


「亜優美ー」


それでも、


「教室戻ろう!」


下を向いているわけじゃない。


「うん」


いつ機能しなくなるのかは分からない。


だけど、その時がくるまで。


その時まで生きようと決めた。





……なんて重く話してみたものの実際どれくらい危ない状況か、なんて知らない。


自分のことは自分が一番よく分かるなんて言うけど、実感なんて湧かないし。


実際はゆるゆると生きてるの。




< 12 / 217 >

この作品をシェア

pagetop