幸せの残量─世界と君を天秤に─


「わっ!亜優美、そんな重いもの持っちゃ駄目だよ」


職員室に向かう途中で友達に持っていた段ボール箱を奪われる。

…そんな重くないんだけど。


しかも運ぶくらい何でもないんだけどな。


気を遣ってくれているのは分かる。


私のことを考えてくれているのは素直に嬉しい。


……私が我が儘なだけなのかな。



変わらずに接して欲しい、なんて。


もっと“普通”がいい、なんて。




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