幸せの残量─世界と君を天秤に─
ぼす──と花柄のベッドに倒れ込んだ。
あれから、暫くくっついたり離れたりして時間を過ごして。
泊まっても良かったけど…。
今日は自分の家に帰ってきた。
理由を聞かれると、特に説明できるものもないけれど。
巧さんもいつもみたいに引き留めたりはしなかった。
うーん…。何なの、これ。
「……嫉妬、じゃあないよなぁ」
以前感じた、花奈さんへの気持ちとは違う気がする。
あの時は苦しくて、悲しくて。
私を見て欲しくて。
今思えば、我が儘だったなぁ。あの時の私。