幸せの残量─世界と君を天秤に─
「答は4√5だ」
4√5って……
「あってんじゃん」
一緒じゃん。2√20じゃん。
「あのな、水上。テストでは×なんだから不正解だ」
「でも勘にしてはすっごくおしいよ?」
「まあ、確かに。じゃあ特別に丸な。水上が当てるの珍しいし」
「どういう意味すか」
というか勘については不問か。
どんだけユルいんだこの教師。
「お前にユルいとか言われたくない」
「失礼な」
「どっちもどっちだっつの」
何処からか飛んできたクラスメイトのツッコミに生徒爆笑。
……失礼な。