幸せの残量─世界と君を天秤に─
「…子どもじゃないんですよ」
「俺から見たらまだガキだ」
むぅ…。
口調は雑だけれど、珍しく優しい目で微笑む巧さんは、私がちょっと……ほんのちょーっとだけ、…照れているのを見透かしているようで。
私はまた可愛くない言葉を紡ぎだすんだ。
「ぴちぴちのJKですよ」
「J(冗談は)K(顔だけにしろ)?」
「予想のナナメ上を行く返しに対処しきれません」
まさか過ぎて。
酷くないですか。そんな不細工ですか。ごめん知ってました。