タイムスリップな彼女
1st kiss
『っ……あや…っ…愛してるっ…』
私の視線をしっかりと捉え、その人は顔をゆがめた。
その目に身体中がぞくりとした。
********
まぶたにやわらかなあたたみを感じる。
が、眠い。
頭を撫でられている。
が、眠い。
とても心地よい。
このままもう一度眠りに落ちよう。
『や…あや。…あーや……ねぼすけ。…あやぶー。』
『…』
ゆっくり目を開けると、誰かが私のまぶたにキスをおとして髪をいじっていた。
何かの間違いだ、これは。
『やっと起きたか、あやぶー』
私ってば、えらくリアルな夢見るようになったもんだ。
『起きてますかー??ホットケーキでいー??』
くちびるを指でふにふにされて。
…夢じゃないぞ、これ。
あ、目つきが変わった。
なんていうか色っぽくなった。
と思った瞬間、顔が近付いてきて唇が重ねられた。
全くもって脳の思考が停止している。
とりあえず目の前にいる男の人を私は見たことがない。
今寝ているベッドどころか、この部屋の全てが私のものではない。
そしてなぜか私は裸に毛布一枚なわけで。
何この漫画とか携帯小説みたいなシチュエーションは…
ヤッちゃったってやつですか…
ワンナイトラブってやつですか…
私、木藤彩音は彼氏いない歴=年齢な大学1年生。
「彼氏いたことない」っていうと必ずびっくりされる。
そこそこ「可愛い」と言われて育ってきた。
合コンに参加すれば、必ず男の子からお声はかかる。
後日「今度2人で遊ぼう」ってメールが送られてこないことがないくらい。
にもかかわらず、この恋愛経験値の低さは、恋愛に臆病なせいだと思ってる。思いたい。
私の視線をしっかりと捉え、その人は顔をゆがめた。
その目に身体中がぞくりとした。
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まぶたにやわらかなあたたみを感じる。
が、眠い。
頭を撫でられている。
が、眠い。
とても心地よい。
このままもう一度眠りに落ちよう。
『や…あや。…あーや……ねぼすけ。…あやぶー。』
『…』
ゆっくり目を開けると、誰かが私のまぶたにキスをおとして髪をいじっていた。
何かの間違いだ、これは。
『やっと起きたか、あやぶー』
私ってば、えらくリアルな夢見るようになったもんだ。
『起きてますかー??ホットケーキでいー??』
くちびるを指でふにふにされて。
…夢じゃないぞ、これ。
あ、目つきが変わった。
なんていうか色っぽくなった。
と思った瞬間、顔が近付いてきて唇が重ねられた。
全くもって脳の思考が停止している。
とりあえず目の前にいる男の人を私は見たことがない。
今寝ているベッドどころか、この部屋の全てが私のものではない。
そしてなぜか私は裸に毛布一枚なわけで。
何この漫画とか携帯小説みたいなシチュエーションは…
ヤッちゃったってやつですか…
ワンナイトラブってやつですか…
私、木藤彩音は彼氏いない歴=年齢な大学1年生。
「彼氏いたことない」っていうと必ずびっくりされる。
そこそこ「可愛い」と言われて育ってきた。
合コンに参加すれば、必ず男の子からお声はかかる。
後日「今度2人で遊ぼう」ってメールが送られてこないことがないくらい。
にもかかわらず、この恋愛経験値の低さは、恋愛に臆病なせいだと思ってる。思いたい。