フラワーデイズ
1階から「ミツバチ君~!」とラブコールを送る葵の声が聞こえる。
「ほらね?」
「だな」
「さぁ、私たちも行きましょう。朝ご飯食べなくちゃ」
「ママ」
真っ直ぐ見つめてくるパパの瞳。
頭はボサボサなのに、それを忘れさせるくらいに整えられた綺麗な顔立ち。
うちのパパは近所でも評判のイケメンパパである。
そんなイケメンさんに真剣な眼差しを向けられて、私はなぜか緊張感を抱いた。
艶やかな漆黒の髪に、それと同様な彩りを持つ吸い込まれそうな瞳。
その容姿はどこか遠い国の王子様といった感じに見える。
「ママ、お目覚めのチューして」
王子様から突然チューの要求がきた。
どうやら王子様は少し甘えん坊なところがあるようだ。
「な、何言ってんの?!もしかして寝ぼけてる?!」
「あぁ、そうかもしれない」
「冗談言ってないで早く下におりるわよ」
私の顔はきっとユデダコみたいな色をしてたと思う。
と、言うか…実際に寝室のドレッサーの鏡に映った自分の顔は、これでもかという位に真っ赤に染まっていた。
パパがからかうようにニヤニヤ笑う。
パパには昔からこういう一面があった。
「ママにもチューを拒まれたら、パパはショックのあまり今日1日中寝ることになるかもしれないな」
「そ、それは困るわよ。だって今日は…」
そう今日は私たち家族にとって大切な1日なのだ。
1年に1度の大切な日。
「ほらね?」
「だな」
「さぁ、私たちも行きましょう。朝ご飯食べなくちゃ」
「ママ」
真っ直ぐ見つめてくるパパの瞳。
頭はボサボサなのに、それを忘れさせるくらいに整えられた綺麗な顔立ち。
うちのパパは近所でも評判のイケメンパパである。
そんなイケメンさんに真剣な眼差しを向けられて、私はなぜか緊張感を抱いた。
艶やかな漆黒の髪に、それと同様な彩りを持つ吸い込まれそうな瞳。
その容姿はどこか遠い国の王子様といった感じに見える。
「ママ、お目覚めのチューして」
王子様から突然チューの要求がきた。
どうやら王子様は少し甘えん坊なところがあるようだ。
「な、何言ってんの?!もしかして寝ぼけてる?!」
「あぁ、そうかもしれない」
「冗談言ってないで早く下におりるわよ」
私の顔はきっとユデダコみたいな色をしてたと思う。
と、言うか…実際に寝室のドレッサーの鏡に映った自分の顔は、これでもかという位に真っ赤に染まっていた。
パパがからかうようにニヤニヤ笑う。
パパには昔からこういう一面があった。
「ママにもチューを拒まれたら、パパはショックのあまり今日1日中寝ることになるかもしれないな」
「そ、それは困るわよ。だって今日は…」
そう今日は私たち家族にとって大切な1日なのだ。
1年に1度の大切な日。