フラワーデイズ
Scene 2
動物園へ向かう車内。
「ねぇ、今日は貴之おじさん来ないの?」
後方座席に座っている葵が言った。
今日はとても天気が良く、絶好の動物園日和だ。
「残念だけど貴之おじさんは来ないわ」
「葵は貴之に来てほしかったのか?」
「うん!だって、貴之おじさん面白いもん!」
笑顔で答える葵をバックミラーごしに見たパパは、何だか少し悔しそうな顔をしていた。
貴之おじさんとは私とパパの大学時代の友人だ。
貴之がやることはいつもガキっぽくて、くだらなくて、どうしようもなくて…
そんな貴之も今ではサラリーマンとして、立派かどうかは分からないけど、一応社会人として頑張っている。
「この前、遊んでもらってから葵は貴之のことが気に入ったみたいね」
「おいおい、やめてくれよ。そのうち何年かして『パパ、あたし貴之おじさんと結婚するわ』とか言い出すんじゃねぇだろうな」
「そうなったら、パパは貴之にお父さんって言われるのね」
「あぁ~!この話は終わりだ!」
私はありえない話に本気で怒ってるパパを見て、クスクス笑った。
本人がいないのにここまで盛り上がるなんて、やっぱり貴之はただ者じゃない。
今頃きっと、汚く散らかった部屋の中でクシャミをしているだろう。
「ねぇ、今日は貴之おじさん来ないの?」
後方座席に座っている葵が言った。
今日はとても天気が良く、絶好の動物園日和だ。
「残念だけど貴之おじさんは来ないわ」
「葵は貴之に来てほしかったのか?」
「うん!だって、貴之おじさん面白いもん!」
笑顔で答える葵をバックミラーごしに見たパパは、何だか少し悔しそうな顔をしていた。
貴之おじさんとは私とパパの大学時代の友人だ。
貴之がやることはいつもガキっぽくて、くだらなくて、どうしようもなくて…
そんな貴之も今ではサラリーマンとして、立派かどうかは分からないけど、一応社会人として頑張っている。
「この前、遊んでもらってから葵は貴之のことが気に入ったみたいね」
「おいおい、やめてくれよ。そのうち何年かして『パパ、あたし貴之おじさんと結婚するわ』とか言い出すんじゃねぇだろうな」
「そうなったら、パパは貴之にお父さんって言われるのね」
「あぁ~!この話は終わりだ!」
私はありえない話に本気で怒ってるパパを見て、クスクス笑った。
本人がいないのにここまで盛り上がるなんて、やっぱり貴之はただ者じゃない。
今頃きっと、汚く散らかった部屋の中でクシャミをしているだろう。