狼男な王子様!?
「行かせるわけねぇだろ?」
体を反転させたのも無意味。
部屋を出るどころかさらに中に連れてかれた。
………ほんと何なのこの人……。
最初の王子様はどこに行っちゃったわけぇ………?
意味もなく泣きそうだよ……。
「ちょっ!?お前何で泣きそうなんだよ?」
「泣いてないです……」
泣きそうだけど泣いてないもん……。
先輩は私の手をひいてベッドに腰かけた。
「お前ほんとに面白い奴だな」
私の頭に手をおきながら、先輩が口角をあげる。