彼氏は猫です

「いやいや、そんな事言わずにさぁ、

もうちょっと、ゆっくりしていきなよ。」

「いや、良いです。飼い猫もいるんで。」

今更ながら、ケイトが心配になってきた。

大丈夫かな。

私を探し回ってたら、可哀そう。

あっ、でも智美がいるかぁ。

でもでも、もう別れたよね。

大丈夫かな。

「あぁ、ケイト君でしょ。

あれなら、大丈夫だよ。」

「えっ!知っているんですか?」

「うん、そりゃ…って、

まだ自己紹介していなかったね。

ごめん。

俺の名前は、黒ねこ。」

「…はい?」

「だから、黒ねこ。」

< 37 / 68 >

この作品をシェア

pagetop