彼氏は猫です
「いやいや、そんな事言わずにさぁ、
もうちょっと、ゆっくりしていきなよ。」
「いや、良いです。飼い猫もいるんで。」
今更ながら、ケイトが心配になってきた。
大丈夫かな。
私を探し回ってたら、可哀そう。
あっ、でも智美がいるかぁ。
でもでも、もう別れたよね。
大丈夫かな。
「あぁ、ケイト君でしょ。
あれなら、大丈夫だよ。」
「えっ!知っているんですか?」
「うん、そりゃ…って、
まだ自己紹介していなかったね。
ごめん。
俺の名前は、黒ねこ。」
「…はい?」
「だから、黒ねこ。」