オトナな初恋
連れて行かれた所で、手を離された。


『亜希ちゃん…もしかして…夕方の事で…早坂と?』


「!!」


『そうなんだね?聞かせてくれる?』


「…関口主任には関係ないですから…」


そういって立ち去ろうとした。







動きが止まる。




表通りに拓海さんを見つけた。
まだ髪が濡れた状態なのが遠くからでもわかる。


辺りを見回す拓海さん。



「た、くみさ…」

無意識に近づこうとしてた

でも…

拓海さんへ駆け寄るさっきの女の人。





「―ッ!!」



拓海さんの腕に触りながら何か話している。




そんな所、見たくない!
見たくないのに、目が離せない


路地裏からそんな二人をただ、見つめるだけ…


突然視界が真っ暗になる。


後ろから関口主任が、私の目を手で塞いできたからだと気付く。



「…手を離して?じゃないと拓海さんが見えない。」


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