オトナな初恋
『亜希……
悪いな。関口、探してもらって…後は…』


関口主任が私を引っ張り自分の後ろへ隠す。


『関口?』


『早坂…お前…何してるんだよ!!亜希ちゃん泣かせて、傷つけて…』



『何言って…?とにかく、亜希に話あるから…そこ退けろよ。』


『嫌だね。…話ってどんな話だよ。夕方女といた理由か?今一緒にいる女の事か?』



『…そうだ…だからそこ退けろ…俺は、亜希に…ちゃんと話さなくちゃいけないんだ…だから…退けろよ!!』


もの凄い怒鳴り声に、体が震えた。関口主任の後ろで、怖くて…何を言われるか、怖くて耳を塞ぐ。



『亜希ちゃん…こんなに震えてるのに…話なんか出来るわけ、ないだろ!』





『ッ!いいから…頼むから…話、させて…』





『…話なら…そこで話せるだろ…あの女が誰なのか…僕も聞く権利あると思う。』







『…わかった。亜希、聞こえてるか?
あの女は…




俺の…』




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