オトナな初恋
ベッドの下も探すけど…無い。
布団を剥いでベッドの中も確認しようとして、驚く。

シーツに…赤い染み。

私が汚してしまったもの。初めての印。


初めてなのに、出血しなかったよなんて聞いた事もあった。

私もそうだったら良かったのに。
自分の家ならサッと取り替えて隠せるけれど、そうもいかない。

取り敢えずシーツを剥がそうとしてる時だった?





『…何してるの?』




「きゃあああ!!は入って来ないで!!」



慌てて体で染みを隠そうとするけれど、遅かった。




『…気にしなくていいよ。タオルでも敷いておくか。』



「気にします!シーツ洗って返すから、替えのどこにありますか?」


『そこの引き出しだけど…あまり動くなって。ダルくないのか?』


「少し…でも、早くシミ抜きしなくちゃ、取れなくなっちゃう。」



シーツを敷き直して、使っていたシーツを抱える。


『今度は何?』


「少しでも早く落とさなくちゃ…洗面所借ります。」


.
< 146 / 362 >

この作品をシェア

pagetop