オトナな初恋
『いいって言ってるのに…。血洗うならお湯より水の方が落ちるぞ。』



「…なんでそんな事、知ってるんですか?」





『お袋に聞いた事ある。』



なんだ。前に付き合ってた彼女とかの情報かと思ってた。



持ってたシーツにつまずいて激しく転ぶ。


「いったぁい!」


膝ぶつけた!
痣になるなコレ…


『大丈夫か?やっぱり、まだ休んでろ。シーツは、俺が洗うの、お前が嫌がるなら捨てるから。』



「出来れば、そうして下さい。買い直しますから。」



軽く抱き抱えられ、ベッドへと戻される。



「あの…つまづいただけですから…そんなに痛くないし、歩けますよ?」


『俺がこうしたいんだよ。』


ドキン!


「あのッ!上はあったんですけど、下に履くものが、見当たらないんです…」



『俺が履いてるからな。』



「は?」




『上だけで、隠れるし、平気だろ?』





そりゃ下着は隠れるかもしれないけど、屈んだりしたら見えちゃうじゃないの!


『俺、そのままの姿でいて欲しいし。良いもんだな。俺の着てる服、好きな女に着せるのって。亜希見てて思った。』



それって、私が初めてって事?
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