オトナな初恋
傘を受け取ろうと手を出す早坂主任に差し出した。


「貸して下さってありがとうございます!」


『あぁ。別に…』


「それと、あの時勝手に勘違いして不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません!」


そう言って頭を深く、深く下げた。


『……』


無言…
聞こえなかった?


それともまだ、謝罪が足りない?


「わ、私あの時考え事してて、それで気付いたら車が横にあって、びっくりして、それで…」


焦って弁解してたらそれを遮る形で早坂主任が


『その事はもう、いいよ。…俺の方こそ大人げなくてすまなかった。』


顔を上げて早坂主任を見ると、バツの悪そうな顔をして私を見てる。


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