オトナな初恋



夢を見た



暗闇の中に一人佇んでる夢




遠くに拓海さんがいる。




私は拓海さんの名前を必死に叫ぶ。
側に行きたいのに、見えない壁が遮って、拓海さんの元へ行けない。







どうして?拓海さんの所へ行きたいのに!





私に気付く拓海さん。







けれど、そのまま去って行こうとする。




待って…行かないで!!





けれど拓海さんは止まってくれない。
悲しそうな、傷ついた目で私を一度見て、消えていく










いやだ。
行かないで。








待って…


私を置いていなくならないで





拓海さん!!





















目を覚ました。





目の前には、木下常務の顔がある。







『起きた?大分うなされてたけれど、まだ苦しい?』







「私……」




『出勤してすぐに倒れたんだよ。
驚いたよ。僕が出勤して部屋に入ろうとした時倒れかかっているから。
急いで、病院へ連れて行ったんだ。』





.
< 201 / 362 >

この作品をシェア

pagetop