オトナな初恋
『雄太なら、まだ保育園だよ。それに今日母が退院するんだ。雄太も病み上がりだし、母に面倒みてもらうことになってるから、心配しないでゆっくり休んで』



私をベッドへ押し戻す木下常務。



雄太君がいないなら尚更、ここにはいられない。2人きりなんて状況拓海さんに知られたら、もっと誤解されちゃうっ!







「離してください!家でゆっくり寝てた方が落ち着きます!」




『拓海の事か?
だから、そんな体で出ていこうとしてる?』



「…そうです。わかっているならお願い、離してください。」








『…駄目だ。理由はどうあれ君は病人だ。まだ外へは出せない。』





「そんな…」


わかっているなら、早く帰して欲しいのにどうして?





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