オトナな初恋
奈緒が作ってくれたうどんは美味しくて、全部平らげてしまった。



「美味しかった。ご馳走様でした。」



『食欲はあるみたいで安心したわ。』



不思議…お昼までは何も食べたくなくて、無理矢理バナナとか押し込んだくらいだったのに。




『食べたら薬飲まなくちゃ。薬は…これね?今お水持ってくるから。』




お水を渡され薬を飲む。
そしてまた、アイスノンで目を冷やし始めた。



『亜希そのままでいいから、聞いてもいい?
何があったの?その目風邪とかじゃなくて、泣いたから腫れたんでしょ?』



「………」




小さいため息が聞こえた。


『亜希、早坂主任と…木下常務と何かあったんじゃないの? 』




「なんで、そう思うの?」


『昨日倒れた亜希を早坂主任じゃなくて、木下常務が病院へ連れて行ったって、すごい騒いでる女子社員達がいたのよ。
早坂主任と亜希が上手くいってるなら、そこは早坂主任が連れていくでしょ?』




「それは…」




『一体何があったの?私には話せない事?
もしかして、木下常務に気移りしちゃった?』




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