オトナな初恋
「そんなのあるわけないっ!私には拓海さんだけだよ!でも、拓海さんは…」


渇いてたはずの目から涙がまた零れ落ちる。


『何があったか聞かせてくれる?ゆっくりでいいから…ね?』




私は奈緒に全部話した。























『それで、そんな腫れるくらい泣いてたって訳ね。』


「うぅっ…ひっく…」




『私、早坂主任の気持ちわかるな。』



「え?」



『早坂主任の方が亜希より辛いだろうなって。』



「な、なんでそんな事言うの??」



『だって、今話聞いてても言い訳ばかりじゃん。亜希ってそんな子だったんだ』


「ひどいっ!だって、どうすれば良かったの?雄太君に強引に誘われて、仕方ないじゃない!!」



『子供のせいにするあたり、亜希の方がひどいって。確かに断れない状況だったのかもしれないわね。』


「だったらッ…」


『断れなかったから仕方ない、信じてもらえなくて悲しい。その上、早坂主任の気持ちばかり知りたがって。結局自分の事しか考えてないじゃないの。』



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