オトナな初恋
立ち上がって、窓のカーテンを閉めようとする。




『カーテンなんて開けたままでいいよ。誰も見てないって』




「でも……」





『開けたままでいい。
亜希、早く脱げって。』







恐る恐るワンピースのチャックを下ろし、肩ひもに手をかける。






『亜希、顔上げて。俺を見て。』








そ、そんな…。




顔をあげると、真剣な顔して私を見つめる拓海さんと目が合う。







『手が止まってるぞ。その肩ひも、外して。』









言われたとおりワンピースの肩ひもを外す。




『反対側も。じゃなきゃ、脱げないだろ?』





「〜ッ!!」





手が震えてきた。










ストンと下に落ちるワンピース。






恥ずかしくて死んじゃいそうっ!!





両手で隠せる所を隠す私に拓海さんは、





『隠してたら見えないだろ?手をどけて。』











.
< 283 / 362 >

この作品をシェア

pagetop