オトナな初恋
観覧車のあるビル内は、飲食店やゲーセン、カラオケなんかも入っていて、その中のダイニングカフェで、パスタを注文して食べた。



お酒もあまり強くないけど、せっかくの旅行だしアルコールの少ないカクテルを頼んで飲む。







『なんでだろうな。こういう店は地元でもよく行くのに、旅行だと美味しく感じるな。』






「私も思ってた。あまりお腹空いてないと思ってたのに、全部食べちゃったし。お腹出ちゃうよ。」






ぽっこりしたお腹をさすりながら言う私に、




『ホテルに戻ったらカロリー消費の為に運動するか?』



なんてニヤニヤしながら言う。







「…今の発言、オヤジっぽいよ。明日帰らなくちゃいけないのに、そんな事したら、本当に歩けなくなるでしょ!?」






『なんだよ。せっかく旅行に来たのに…』






拗ね気味で言う拓海さんがなんだかかわいく見えた。








.
< 291 / 362 >

この作品をシェア

pagetop