オトナな初恋
私はドアを開けたまま、玄関から動けないでいた。





そうだ!!何かあってもすぐに警察に連絡出来るように、携帯出しておかなくちゃ!!





鞄に目をやるときに玄関に置いてある靴が目に入った





ひとつは拓海さんの靴で、もうひとつのこのバカでかい靴は……



まさかっ!!












『なんだお前っ!!?』

『お前こそここで何してる!!』






激しい音と一緒に聞き覚えのあるふたつの声。






やっぱり!!








「た、拓海さんッ!!」







慌てて中に入り説明しようとする。
けれど、すでに拓海さんはある人物の上に馬乗りになっていて、






『亜希ッ!!警察に電話!早くッ!!』



下にいる人物も拓海さんの声に反応して私を見る。






「拓海さん!!違うのッ!!その人、離してあげて!」







『何言ってるんだ!?早く電話…』






「お兄ちゃんなの!!!」









『…は!?』





「その人…私のお兄ちゃんなの…」



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