オトナな初恋
「ごめんなさい…」
『…この男は誰なんだ?』
床に正座させられた私と拓海さんの前には、仁王立ちで腕を組むお兄ちゃんからの説教中。
いや、尋問中?
「この人は、同じ会社で働いている…」
『亜希さんと同じ会社で、働いている、早坂拓海といいます。亜希さんとは少し前からお付き合いさせてもらって…』
『反対だ!!』
「ちょっとお兄ちゃん!!まだ拓海さんが話してる最中でしょ?失礼よ!!
それにお兄ちゃんがなんで反対するのよ!?」
思わず声を荒げて言ってしまった。
『亜希…なんてひどい…』
ああ…また始まる…
『亜希が赤ちゃんの時から面倒を見て来たお兄ちゃんにむかってそんな口の聞き方をするなんて、こいつの影響か!?大体、いきなり入ってきて、俺に襲いかかってくるようなやつのどこがいいんだ?』
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