オトナな初恋
『大丈夫。帰りはタクシー呼ぶから。』


そういって手早く携帯でタクシーを呼んでしまった奈緒。






『それじゃあ、亜希また明日ね。お兄さんもご飯ご馳走様でした。』





『あ!奈緒さんっ!!あの…あの…』




もじもじする姿は妹の私から見ても、申し訳ないが気持ち悪い。



「お兄ちゃん何?はっきり言ってよ!」



つい、口を挟んでしまった。





『あの!!明日亜希と昼に一緒にご飯食べるんですけど、奈緒さんも良かったら一緒に来ませんか!?』





『……でもせっかくの兄妹水入らずなのに…』




『2人よりも3人の方が楽しいでしょうし、ぜひ!』




『じゃあ、お言葉に甘えて。…あ!そうだ。だったら早坂主任も誘って4人でっていうのはどうですか?』




『は!?いや、それは…』



『3人よりも4人の方が楽しそうだし。ね?亜希。』






ナイス奈緒!!私の為に誘いを受けてくれたのね!!




「拓海さんもお兄ちゃんとお昼一緒に食べたいって言ってた。明日誘っておくね。」




.
『それじゃ失礼します。』




嬉し顔の私と、なんともいえない複雑な表情を残して奈緒は帰って行った。
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