オトナな初恋

「お兄ちゃん？」





私の問いかけに答えることなく、日本酒を持って来た２つのｸﾞﾗｽに注いで、ひとつを拓海さんの前に差し出す。




『飲め。』





そういって一気に全部飲むお兄ちゃん。




それを見て、拓海さんも一気に全部飲む。





すぐに次を注ぐお兄ちゃん。




そしてまた一気に飲み干す












「お兄ちゃん？そんな飲み方したら…」



止めようとする私を制する奈緒。




『お兄さんなりの歩み寄りなのかもよ。黙って見守ってあげよう？』






小さな声で話す奈緒。





お兄ちゃん、そうなの？




お兄ちゃんは底無しにお酒が強い。だからまだまだいけるだろう。
でも拓海さんは？
私といるとき飲む事多いけど、こんな飲み方して平気なの！？








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