オトナな初恋

けれど、そんなお兄ちゃんの手から一升瓶を取り上げ、お兄ちゃんのｸﾞﾗｽに注ぎ足した拓海さん。



ｶｳﾝﾀｰに片方の腕をついて、注ぎ足す。よくみると瓶を持つ手が震えてる。




『拓海さん！もう飲めないんでしょ！？だったらこんな事もうしないでよ！』






『お兄…さんに勧められて飲まない訳にいかないだろ？…ま、だ平気だよ…』





嘘。だって…そんな真っ赤な顔になってるの見たことないよ？





『いい根性だな。亜希は黙って見てなさい。男同士の勝負に口出しするな。』







「…勝負って何よ…
いつから勝負になったのよ！お兄ちゃんは拓海さんが先に酔い潰れたら、やっぱり私達の事認めないなんて言うんでしょ？そんなの嫌よ！！」





そういって立ち上がり拓海さんの席へ行きｸﾞﾗｽを取り上げた。





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