オトナな初恋
突然私の携帯が持っている巾着の中で鳴り出した。



あれ?この着信音…拓海さん専用なのに。
拓海さんは今隣にいて、電話をかけてるそぶりはない



携帯の画面にはやっぱり
“着信 拓海さん”と出ている。



「もし…もし?」




拓海さんの顔を見ながら電話に出た。
不思議そうな顔の拓海さん






「今すぐ取りに行きます」




『どこ行くの?誰から電話?』




「ホテルに戻ろ。拓海さんの携帯披露宴会場に落ちてたって、電話来たの。」




慌ててポケットを探す拓海さん。



『本当だ。参ったな。いつ落としたんだ?』




「テーブル片付けてたら下から出てきたって。フロントじゃなくて、ブライダルサロンに取りに来て下さいだって。」




『サロンて、そろそろ閉まる時間だよな。待たせちゃ悪いし急いで行こう。』





奈緒に事情を話して一言謝ってから、会場を後にした


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