オトナな初恋
だから、なかなか逢えないんだって、言ってた事がある。


あまり、彼氏の話をしない奈緒。


話をしちゃうと余計寂しくなるんだと思う。


だから、奈緒から彼の話をしてくるまで、私からは奈緒の彼の話を聞いたりしないようにしてた。


だから明日逢うことが出来るって聞いたとき、自分の事の様に喜んでしまった。

よかったね。奈緒…
明日は逢えなかった分いっぱい甘えられるね。


『大体、目星はつけてあるんだ。そろそろお店に行こっか。』


「そうだね。私も良い服あるといいな。」





二人で何ヶ所もお店を見て回って、奈緒も、私も納得できる買い物が出来た。


『亜希、最後もう1ヵ所寄ってもいい?』


「うん。どこ?」


連れてかれたのはランジェリーショップ。


『勝負下着♪』


そういって下着を選び始める奈緒。


それにしても珍しい。奈緒ってばいつも黒とか、赤とか原色系の色が多いのに、今選んでるのは、淡いピンクだったり、水色だったり。

彼氏の前ではああいう可愛いやつ付けてるんだな。


『コレなんてどうかな?』


薄いピンク地に淵には少しだけレースが付いてて、そこに花の刺繍が施された、可愛いけど、少し大人っぽい、そんな下着だった。


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