オトナな初恋

まだ明るい時間だし、もう少しお店見て回ろうかな？

〜♪〜 ♪〜♪…


あ、携帯鳴ってる。奈緒かな？何か買い忘れたのかな？


携帯の画面には登録されていない番号。


…誰？


「もしもーし。」


『…俺。』


「早坂主任！？」


声ですぐにわかった。


『お前、帰るときに声くらいかけろよ。』


「起こしちゃ悪いと思って……今起きたんですか？」

『あほ。お前今何時だと思ってるんだよ。随分前に起きてたよ。』


「ですよね…。」


帰るとメモした紙に携帯番号も一応書いておいたんだ。


起きたら電話くれるかなと期待して。


電話が来たからつい、今起きたのかなって思い込んじゃった。


『飯…食べたよ。サンキューな。』


「勝手な事しちゃって…
でも、食べてもらえてよかったです。」


作ってよかった―！
つい顔がニヤけてくる。