オトナな初恋
だって!早坂主任、当たり前の様に 待ってて って!

昨日の事は夢なんかじゃなかったって実感する。


目の前にあった、デパートのトイレへ入り鏡の前で、軽く化粧を直して、鼻唄混じりで、多田さんのお店へ向かった。











「すみませーん。」


声をかけて中へ入る。


『早かったね。早坂から連絡あったよ。なんか俺に話あるって?あ、そこに座って??』


「失礼します。えっと、話っていうか…あの…」


『うん?』

笑顔で聞いてくる多田さん。


「昨日、酔っ払って、変な所見せちゃって、ごめんなさい。」

椅子に座ったままペコリと頭を下げた。


『うん。…って話ってそれだけ??』


「…?はい。」


すると多田さんはガックリ肩を落として、うなだれた。


「あ、あのぉ?私何か変な事言いました??」


『い、いや…なんだ、話ってそんな事か。ははっ。気にしなくていいよ。酔っ払いの相手するのが商売のようなもんだし。』


「早坂主任にも、気にするなって言われましたけど、何か失礼な事とかいってたら、と思って…」


『!!あいつには謝りたいって事話してた?』


「は、はい。話しましたけど?」


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