オトナな初恋

違和感

『…裏に早坂の車置いてあったけど、一緒に来たの？』


「いえ、今は私一人ですけど…」


よく見てみると、関口主任スーツ姿だ…。休みの日なのに？


そんな私の視線に気付いたのか、


『今日従兄弟の結婚式だったんだ。なんか疲れちゃって、２次会出ないで帰ろうと思ったんだけど早坂の車止まってたし、それで寄ったんだけど…』


『昨日二人で仕事帰りに来てくれて、飲んだから、いつもの様に車置いて帰ったんだよ。』


多田さんがそう言う。


『…ふーん…でもなんで今日も桜井さんがいるの？』

「昨日酔って迷惑かけちゃったかなと思って、お詫びに来たんです。」


『それだけのために、わざわざ？』


「え？買い物するのに街に出てたし、近かったから。」


…なんか、関口主任いつもと違う？口調が少しキツイ様な気がする。


『なんだよ。桜井さんせっかく来てくれたのに。まあお前も座れよ。そろそろ早坂も車取りにくる頃だし。な？』


『あぁ。結婚式の料理あまり美味しくなくて、ほとんど、手つけてないから、お腹空いてきたな。なんか食べていこうかな。』

ニコっと笑う関口主任。


さっきのは…気のせいだったのかな？