オトナな初恋
『お二人さん、昨日来た時となんか違くない?
そうだ!早坂、お前なんでさっき電話で桜井さんが来る理由ちゃんと説明しなかったんだよ。お陰で俺、恥書いたんだぞ。』


『なんでって…本人の口から謝るまで、俺がいう事じゃないと思ったし、調度地下鉄も来て、乗るのに早く電話切りたかったんだよ。恥ってなんだよ。』


『べ、別に何でもねーよっ!』


『自分から言っておいてなんだよそれ。』


『とにかく、いいんだよ!な?桜井さん。』


「は、はぁ。」


♪〜♪〜♪…


私の携帯が鳴る。


「実家からだ…ちょっとすみません。」


私も席を立って外に出て、電話にでた。


「もしもし、お母さん?どうしたの?」


お母さんからの久しぶりの電話は、お婆ちゃんが自家栽培してる野菜を送ったから、という内容だった。


「ありがとう。…うん。私は元気だよ。お母さん達は?…そう。よかった。うん。それじゃまたね。」


電話を終えて、中に戻ろうとすると、関口主任がすぐ側に立っていた。


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