オトナな初恋
早坂主任の名前を聞いて顔をあげた瞬間、私の目の前が真っ暗になった。



何が起こったのか、すぐにはわからなかった。



軟らかいものが私の口を覆っている。



次の瞬間に、関口主任の舌が口の中に入ってきた。



お酒臭い味がして、それがすごくいやで、思い切り突き飛ばす。





今の…



私、関口主任と!?



「―ッッ!!」



口を手で拭う。




そんな事したって今した行為が消えて無くなるわけじゃないのに。



それでも、私は消して…無かった事にしたかった。







私の、




初めての






キス







ポロポロと涙が溢れて止まらない。


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