オトナな初恋
『謝る必要はない。したくてしたわけじゃないんだし。だから…』


「ヒック…重いと…思うかもしれないけど…私は…
初めては…早坂主任とって。…なのに…それなのにッ…」


一度キツク抱きしめられて、ゆっくりと身体を離される。


『顔…あげて?』


優しく言われるけれど、首を横に振って拒否した。


『じゃあそのままでいいから…怒らないで聞いてくれ。
お前の初めては、関口じゃないんだ。
昨日、俺、お前にキスした…だから…関口じゃないんだ。』










…どういう事?

だって昨日、私は、キスされそうになって、拒否したよね?



本当はしてないけど、昨日しておいた事にしようって気休め??


…そんなの…気休めにもならないよ。


「そんな、ウソ…いりません…」



『ウソじゃない。
家に運んだ後、寝てるお前にキスしたんだ…』






「え!?」


思わず顔をあげて見上げる。





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