オトナな初恋
ふわふわ…宙を浮いた感じ。
その後の、柔かい感触。
気持ちいい感触。
もっと欲しい…
あの時、そう思って目が覚めた。
あの感触って…
自分の唇を触って確かめる。
そうだ。唇だ…
『覚えてるのか?』
コクンと頷く。
「あの感触って…私…早坂主任と!?」
『気付いてたのか?』
「いえ…今言われて、感触があったなって…」
『俺、泣いてるから、キスしたこと謝ろうと思った。
でも…好きって言われて…
その後だって、キスした事無いって言うし…寝てる間に初めてを奪われたなんて、悲しむと思って…言えなかったんだよ。』