オトナな初恋
ゆっくり近づく顔と顔。



ごく自然と目を…閉じた。

少しだけ、重なった唇はすぐに離れる。


目を開けようとした時、瞼にもキス。


『泣きすぎ…目が熱くなってる。』


そして反対の瞼にも触れる唇の感触。



優しく触れる、…拓海さん。

赤くなった鼻にもキスされた。



『ここは…少し冷たい。』


目を開けると柔らかく笑う拓海さん。



そんな拓海さんを見て、泣けてきた。


込み上げてくる切ない気持ち。拓海さんが好きって気持ちがいっぱいで、泣けてくる。



『また泣いてる。』






「嬉しくて。夢じゃないかって思うくらい、嬉しいから…だから、涙が出るの。好きすぎて、胸が苦しいくらい。」



『そんな事言われたら、止まらなくなるだろッ!』






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