オトナな初恋
「ちょッ―やめてください!人に見られたら、変に思われます!」


『悪い事したんだよ?謝るのが当然でしょ?他の人なんて関係ないよ。後で言い訳なんて、いくらでもできるさ。
でも…
亜希ちゃんには、きちんと謝らなくちゃ、だめなんだ…許してもらえるまで、謝らなきゃ…』


「〜ッ!!もう、いいです!!
本当に…いいですから…」


気にしてなかったなんて、ウソになるから、言えないけれど、こんなに反省してくれてるなら…。



『本当?』



「はい。」




『ありがとう。
もう、あんな事、しないから…今まで通り同僚として仲良くしてね。』



差し出された手を握った。




『気になってた事聞いてもいい?』


「はい?」


『…早坂とは…やっぱり…付き合ったりしてたのかな?』




「はい…。」


改めて聞かれると照れてしまう。



『はぁ…そっか。じゃあ、あいつにも謝っておかなくちゃいけないな。』



「?」


『亜希ちゃんが…早坂のものになる前の事だったら、あいつに謝る義理はなかったけど、…人の彼女に手を出しちゃったってことだもんね。
大切な、友達だからさ、うやむやにしちゃいけないよね。』


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