幼なじみ物語2
卒業式も終わり、みんなで写真を撮りまくっていた。

案の定、碧依は卒業式で号泣だった。

涙で顔をぐちゃぐちゃに濡らして、言葉にも全てに濁音がつくぐらい。

俺が笑いながらからかうと「う゛るざーい゛」なんて、よく分からない言葉を発した。

そんな碧依さえも可愛く思えた。

まわりの人が友達と最後の別れを惜しむ中、俺は碧依を呼んだ。


「碧依」

「ん?」

「ちょっと来てもらってもいい?」


不思議そうに見つめる碧依と一緒に、俺は廊下に出た。




< 115 / 163 >

この作品をシェア

pagetop