幼なじみ物語2
そんなこと‥考えたこともなかった。

いや、俺は碧依しか見てなくて、大輔の気持ちには分からなかったんだ。

大輔がいつから碧依を想っているかは分からない。

それでも俺はいてもたってもいられなかった。


「ちょっと二人のとこ行ってくるっ!」


そう言って教室を飛び出した。

向かう先は3組。

今すぐ大輔の気持ちを確かめたかった。


「碧依ー!!」


俺は教室に入った瞬間、碧依の名前を叫んだ。

とっさに振り返る碧依。

新しい友達なのか、ショートカットの明るそうな女の子が一緒にいた。


「悟!?どうしてここに!?」


驚いた声で碧依は言った。


「碧依に会いに来たんだよ」


少し恥ずかしがりながらも俺は言った。

本当は違う目的もあったけど。




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