幼なじみ物語2
そして俺は、嘉津に目を向けながら言った。


「碧依の友達?初めましてー!高村悟でーすっ!ちなみにあいつの双子のお兄ちゃんね」


俺は大輔を指差しながら言う。

俺の声に気付いたのか、大輔は振り返った後、席を立ってこっちへと歩いてきた。


「双子なのー!?すごいねー!」


目を輝かせながら、嘉津は驚きの声をあげた。


「こいつは高村大輔ね」


何も喋らない大輔を指差して、俺は言った。


「あたしは仁科嘉津。嘉津でいいよー」

「じゃあ俺は悟で。大輔は?」

「なんでもいいよ」


微笑みながら言う大輔。

そんな大輔を、俺はじっと見ていた。


「じゃ、俺帰るわ」


三人に別れを告げ、教室を後にした。




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