幼なじみ物語2
俺は下を向きながら翼先輩の言葉を待つ。

翼先輩は、“幼なじみの恋”なんて無理だと思うだろうか。

“不毛だ”って、冷たく突き放すだろうか。

それとも‥


“頑張れよ”

そう言ってくれるだろうか。


翼先輩はなかなか口を開かなかった。

何を考えているんだろう?


「‥‥悟」

「は、はいっ」


顔を上げると

笑顔でもない

悲しんでいるわけでもない

そんな表情の翼先輩がいた。




< 127 / 163 >

この作品をシェア

pagetop