幼なじみ物語2
その日、学校が終わると、一目散に家に帰った。

そしてそのまま隣の家へと向かった。


碧依がまだ帰宅していないのは分かっていた。


碧依の部屋に入って帰りを待つ。


いつもより少し遅めの時間に、階段を上る音がした。


俺は平静を装うように、携帯をつついていた。


「悟」


碧依の声がして、俺は顔をあげた。

少し驚いたような碧依の顔が、そこにはあった。


俺がこうやって碧依の部屋で待ってることは、あまりなかったから。


「おぅ碧依。遅かったな」

「翼先輩と話してたから」


そう言って机へと向かう碧依。

翼先輩との話の内容が気になるけれど、俺はそっけない態度で返した。




< 131 / 163 >

この作品をシェア

pagetop