幼なじみ物語2
俺は、骨が折れそうなほどに、強く碧依を抱きしめた。


「悟‥‥痛いよ‥‥‥」

「俺じゃ、だめ?」


俺の腕を掴んで離そうとする碧依の耳元で、俺は囁いた。


「だめって何がっ‥‥」

「俺じゃあ碧依を守れない?」


碧依への想いが、はちきれそうなほどに膨れ上がる。

腕の中の碧依が愛しくてたまらなくて。

もう止めることなんてできない。


「悟、何言ってっ‥‥」


困惑する碧依の耳元で、俺は精一杯の声で言った。


「俺、碧依が好きだ」




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