幼なじみ物語2
伝えずにはいられなかった。

大輔に、碧依を渡したくなかった。

抱きしめる碧依の鼓動が、速くなったのを感じた。


「じ、冗談やめてよっ「冗談じゃない」


碧依の言葉を遮るように、俺は言った。

冗談だなんて、思ってほしくない。


「冗談でこんなこと言うかよっ‥‥俺、ずっと小さい頃から碧依が好きだった。碧依しか見てない」


俺の中にずっとあった想いを、一気に伝えた。

碧依が好きでたまらなくて。

いろんな人を傷付けたこともあった。

胸が苦しくなることもあった。


けれど、碧依が笑ってると俺も笑えた。

そんな毎日が、今の俺の想いに繋がってる。


だから碧依には、真剣に受け止めてほしかった。




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